下は、項目の場所をイメージするための見本です。実際の書き方や並び順は、電力会社や料金プランによって違います。数字は、このあとの「計算の例」と同じ条件(東京電力エナジーパートナー 従量電灯B・30A・260kWh・2026年11月分)で当サイトが計算したものです。
検針票(電気ご使用量のお知らせ)の見方
11月に電気代が上がって見える理由も、行ごとに整理しました
「先月より電気代が高い。でも、何が変わったのか分からない」。そんなときは、検針票(電力会社のWebページの明細)を1行ずつ見ると、理由が見えてきます。項目の意味と、2026年11月ごろの検針票で特に気をつけたい点を、電力会社と国の資料をもとにまとめました。
先に結論:まず見るのは3つ
- いつ使った分か(使用期間)
「○月分」は、多くの場合「その月に検針した分」という意味で、使った期間は前の月の検針日からです。届いた月と使った月は、だいたい1か月ずれます。 - ご使用量(kWh)
金額ではなく、使った電気の量でくらべます。去年の同じ月とくらべると、暖房などの使い方が変わったかが分かります。 - 金額の内訳(基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金・値引き)
2026年の秋は、国の値引きがなくなり、11月1日からは多くの電力会社で基本料金なども見直されます。「どの行が変わったか」を見るのが近道です。
検針票の見本と、各項目の意味
電気ご使用量のお知らせ(見本)
- ①ご使用期間
- 10月○日〜11月○日(○日間)
- ②ご使用量
- 260kWh
- ③ご契約
- 従量電灯B 30A
- ④基本料金
- 1,176円
- ⑤電力量料金
- 8,685円
- ⑥燃料費調整額
- −1,385円
- ⑦再エネ発電賦課金
- 1,086円
- ⑧国の支援による値引き
- (11月分はなし)
- ⑨請求予定金額
- 約9,560円
- ⑩前年同月のご使用量
- ○○kWh
見本です。会社名・お客さま番号などの欄は省いています。金額は円未満の扱いなどで、実際の請求と数円ちがうことがあります。
- ① ご使用期間:メーターの数字を読んだ日(検針日・計量日)から、次の検針日の前日まで。月によって日数が28〜33日くらいで変わるので、日数が多い月は使用量も増えやすくなります。
- ② ご使用量(kWh):その期間に使った電気の量。電気代の計算のもとになる、いちばん大事な数字です。
- ③ ご契約:料金プランの名前と、契約の大きさ(アンペア〔A〕など)。基本料金はここで決まります。
- ④ 基本料金:電気を使わなくてもかかる料金。従量電灯Bなら、アンペアが大きいほど高くなります。
- ⑤ 電力量料金:使った量に応じた料金。従量電灯Bは3段階で、使うほど1kWhあたりの単価が上がります(120kWhまで/300kWhまで/それより上)。
- ⑥ 燃料費調整額:発電に使う燃料(原油・LNG・石炭)の値段の動きを、毎月の料金に反映する金額。燃料が基準より安いとマイナス(値引きの方向)、高いとプラスになります。
- ⑦ 再エネ発電賦課金:太陽光などの再生可能エネルギーの電気を買い取る費用を、電気を使う人みんなで負担するもの。単価は国が年に1回決め、全国同じです(2026年5月分〜2027年4月分は 4.18円/kWh)。
- ⑧ 国の支援による値引き:国の電気・ガス料金の支援があった月だけ出る行。名前は電力会社で違います。
- ⑨ 請求予定金額:④〜⑧を足し引きした金額(消費税をふくむ)。
- ⑩ 前年同月のご使用量:去年の同じ月の使用量。書いていない場合は、電力会社のWebページで見られることが多いです。
「○月分」と「○月使用分」は、1か月ずれることが多い
検針票やニュースで、いちばんまちがえやすいところです。電力会社の料金の「○月分」は、多くの場合その月に検針した分という意味です。たとえば東京電力エナジーパートナーの「10月分」の電気料金には、国の支援の値引き(3.50円/kWh)がふくまれていますが、これは主に9月に使った電気への値引きです。
国の値引きは「2026年9月使用分」まででした。このため、多くの家では、11月に届く・見られる明細(10月に使った分)から値引きの行がなくなります。検針日は家ごとに違うので、ご自宅の①ご使用期間で確かめてください。
東京電力エナジーパートナーの料金のお知らせをもとにした例です。検針日のずれ方は、契約や地域で違います。
電気代の計算のしくみ
電気代 = 基本料金 + 電力量料金 + 燃料費調整額 + 再エネ賦課金 − 国の値引き(ある月だけ)
燃料費調整額・再エネ賦課金・国の値引きは、どれも「1kWhあたりの単価 × ご使用量」で決まります。使う量が多い家ほど、単価の変化の影響が大きくなります。
計算の例(東京電力エナジーパートナー 従量電灯B・30A・1か月260kWh・2026年11月分)
| 項目 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 基本料金(30A) | 2026年11月1日からの単価 | 1,176.18円 |
| 電力量料金 | 120kWh×29.85円 + 140kWh×36.45円 | 8,685円 |
| 燃料費調整額 | 260kWh×(−5.33円) | −1,385.8円 |
| 再エネ賦課金 | 260kWh×4.18円 | 1,086.8円 |
| 合計 | 約9,560円 |
単価は東京電力エナジーパートナーの公表値(税込)。当サイトの計算で、実際の請求は円未満の扱いなどで数円ちがうことがあります。燃料費調整単価は毎月変わります。
2026年11月ごろ、電気代が上がって見える4つの理由
- 国の値引きがなくなった
9月使用分は1kWhあたり3.5円の値引きでした。同じ260kWhなら約910円、300kWhなら約1,050円の差です。自分の使用量でいくらになるかは、電気・ガス代の値引き終了 いくら上がる?で計算できます。 - 11月1日から、基本料金などが見直された
送電線などの使用料(託送料金)の見直しを受けて、東京電力エナジーパートナーは2026年11月1日から低圧の料金を見直しました。従量電灯B・30Aの基本料金は 935.25円 → 1,176.18円(+240.93円)、電力量料金も1kWhあたり0.05円上がります。260kWhなら、合わせて1か月 約254円の差です。ほかの電力会社も、同じ理由で料金を見直すところがあります。ご契約の会社のお知らせで確かめてください。 - 暖房を使いはじめて、使用量がふえた
エアコンの暖房などを使いはじめると、ご使用量(kWh)がふえます。まず②の使用量を先月・去年の同じ月とくらべてみましょう。 - 使用期間の日数がちがう
検針日の関係で、30日の月と33日の月では、それだけで使用量が1割ほど変わることがあります。
このほか、⑥燃料費調整額は毎月動きます。2027年1〜3月使用分の国の支援は、2026年10月22日時点で政府が検討中と報じられていて、まだ決まっていません。決まったら、このページと値引き終了のツールを直します。
去年とくらべるときのコツ
- 金額ではなく、使用量(kWh)でくらべる:金額は、値引きや単価の変化でも変わります。使い方が変わったかを知りたいときは、使用量を見ます。
- 1日あたりにならす:使用量 ÷ 使用期間の日数 で、日数のちがいをならせます。例:31日で310kWhなら、1日10kWhです。
- 去年の同じ月とくらべる:先月とくらべると、季節(暖房・冷房)の差が大きく出ます。去年の同じ月のほうが、くらべやすくなります。
- Webの明細を使う:多くの電力会社では、Webページやアプリで、過去の使用量や、日ごと・時間ごとの使用量(スマートメーターの場合)を見られます。
- 何にどれだけ使っているかの目安:家電ごとの電気代は家の電気代、何にいくら?(早見表)にまとめました。
紙の検針票が届かないときは
紙の検針票をやめて、Webページでの確認に切りかえている電力会社が多くなっています。たとえば東京電力エナジーパートナーは、2020年11月から、自由化の前からある料金プラン(従量電灯B など)も、順にWebでの確認に切りかえました。パソコンやスマホを使わない人などは、申し込めば紙で送ってもらえます。
ご契約の電力会社のWebページにログインすると、毎月の明細を見たり、PDFで保存したりできることが多いです。
ガスの検針票も、見るところは同じ
- ご使用量(m³)と使用期間を見るのは、電気と同じです。
- 都市ガス:基本料金と、使った量に応じた料金に分かれます。燃料の値段の動きは「原料費調整」として反映されます。国の値引きは、都市ガスも2026年9月使用分まででした(7・9月使用分 1m³あたり14円、8月 18円)。
- プロパンガス(LPガス):国の値引きの対象ではありませんでした。料金の決め方は会社ごとに違うので、明細の基本料金と1m³あたりの単価を見ておくと、くらべるときに役立ちます。
あわせて使いたいページ
よくある質問
燃料費調整額がマイナスなのは、まちがいですか?
まちがいではありません。燃料の値段が、電力会社が決めた基準より安いときは、マイナス(値引きの方向)になります。燃料が高くなるとプラスになり、毎月変わります。
再エネ賦課金は、電力会社を変えると安くなりますか?
再エネ賦課金の単価は国が決め、全国同じです(2026年5月分〜2027年4月分は 4.18円/kWh)。電力会社を変えても単価は変わらず、使う量が減ると金額が減ります。
11月の検針票で、急に高くなったのはなぜ?
国の値引きがなくなったこと、11月1日からの料金の見直し、暖房による使用量の増加、使用期間の日数のちがいが重なることがあります。上の「4つの理由」を、ご自宅の検針票の行とくらべてみてください。
アンペアを下げると、電気代は安くなりますか?
従量電灯Bなどアンペアで基本料金が決まるプランでは、基本料金は下がります(東京電力エナジーパートナーの30Aと40Aの差は、2026年11月1日から1か月 約392円)。ただし、同時に使える電気の量も小さくなり、電子レンジ・ドライヤー・エアコンなどを一度に使うとブレーカーが落ちやすくなります。変更の手続きや工事の有無は、電力会社に確かめてください。
出典
出典を見る
- 料金の見直し:東京電力エナジーパートナー「低圧のお客さまの電気料金の見直しについて(2026年)」と料金単価表(規制料金)。2026年11月1日から。従量電灯B 30A 基本料金 935円25銭→1,176円18銭、電力量料金 29円80銭→29円85銭(120kWhまで)、36円40銭→36円45銭(300kWhまで)、40円49銭→40円54銭(300kWhをこえる分)。北陸エリアは見直しなし。
- 燃料費調整:東京電力エナジーパートナー「燃料費調整制度」(しくみ)。2026年11月分の燃料費調整単価 −5.33円/kWh は、同社の料金見直しのページの計算条件による。
- 国の支援の値引き:東京電力エナジーパートナー「燃料費調整単価等のお知らせ」(2026年10月分に値引き単価 低圧 3.50円/kWh をふくむ。11月分はふくまない)。国の値引きの使用月ごとの単価は、当サイト「電気・ガス代の値引き終了 いくら上がる?」の出典と同じ(資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」)。
- 2027年1〜3月使用分の支援:セレクトラ「電気・ガス代の補助金、2027年1月から再開を検討」(2026年10月21日公開・22日更新。政府の正式な決定はまだないと報道)。
- 再エネ賦課金:関西電力「2026年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金単価について」(2026年3月23日。2026年5月分〜2027年4月分 4円18銭/kWh、前年度 3円98銭)。単価は経済産業大臣が毎年度決め、全国一律。
- 紙の検針票:東京電力エナジーパートナー「検針票の発行の変更について」(自由化前の料金プランのお客さまは、2020年11月以降、順次Webでの確認に切りかえ。希望すれば紙で郵送)。
- 計算の例の金額:上の単価をもとにした当サイトの計算(260kWh、30A、2026年11月分)。



